【再評価】「好きというのはロックだぜ!」←これのことクソ曲って言ってたけど違ったわごめん

【再評価】「好きというのはロックだぜ!」←これのことクソ曲って言ってたけど違ったわごめん

1: 君の名は 2024/09/05(木) 12:28:34.20 ID:ALot1
神宮見てああいうとこでめちゃくちゃハマる曲だなって思いました

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7: 君の名は 2024/09/05(木) 12:39:15.55 ID:gQ4wK
タオル回すのちょっとしんどい

10: 君の名は 2024/09/05(木) 12:41:03.26 ID:h94Y6
MV初動近年最低二度見に追いつかれそうな神曲好きロック

11: 君の名は 2024/09/05(木) 12:42:16.98 ID:WamUv
>>10 チートデイ批判か?

14: 君の名は 2024/09/05(木) 12:48:17.53 ID:USyQT
そもそも曲のタイトルと歌詞が全く合ってないという 確か直前でタイトルを変更したんだよね

17: 君の名は 2024/09/05(木) 12:55:16.17 ID:9UJCX
>>14 れんたんが言ってたな 全然違うタイトルだったと

15: 君の名は 2024/09/05(木) 12:52:17.27 ID:Aw5y5
これいい曲だよ

18: 君の名は 2024/09/05(木) 12:55:24.77 ID:V2ezt
「君を好きになった」というタイトルでよかったよな ロックだぜって何やねん 歌詞のどこにもロック要素ないのに

24: 君の名は 2024/09/05(木) 13:32:14.54 ID:Vq5TC
この曲だけタイトル回収しない表題曲なんだよな あとの曲は必ずタイトルが歌詞に入ってる

33: 君の名は 2024/09/05(木) 17:05:03.36 ID:11dQi
ライブのために作られた曲だから ライブで魅力を発揮する MVはいまひとつなのであまり回らなかったけど

37: 君の名は 2024/09/05(木) 17:55:28.22 ID:tacyG
曲の雰囲気がヘビロテとかカチューシャの頃のAKBすぎる

44: 君の名は 2024/09/06(金) 01:32:22.19 ID:Fs9Uy
新曲がどんどん過去最低を更新してくるから 以前の曲がよく聞こえてくるのはここ1,2年の現象

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引用元URL:https://talk.jp/boards/nogizaka/1725506914

再評価 好きというのはロックだぜ これのことクソ曲って言ってたけど違ったわごめん

森さんももちろんMarshall。でも、この時使ったMarshallについてはゴメンね…ヒ・ミ・ツ。私は「ロック」といえば根っからのブリティッシュ派で「アメリカン・ロック」ということになると、自主的にはフランク・ザッパやトッド・ラングレン、そしてその他のごく限られた範囲しか聴かないのね。もちろんキライではないですよ。アメリカ抜きにしてロックは成り立ちませんから。 でも、こうした百戦錬磨の名手が心をこめて目の前で演奏してくれるとなるとそうも言っていられなくなる。 もう聴いていてウットリしちゃう。 今回のオープニングはスティーヴ・ミラー・バンドの『Children of the Future』収録の「Baby's Calling Me Home」。普通こんな曲演らないでしょ~。ところが、このバンドにはピッタリなのだ。 コレは森さんのリクエストだったのかしらん?いつか「ボズやベン・シドランがいた頃のスティーヴ・ミラー・バンドが好き」っておっしゃっていたからナァ。スティーヴ・ミラー・バンドもとうとう来日しなかったナ。昔から「The Joker」とか「Rock Love」とか「Fly Like an Eagle」とか「Jet Air Liner」とかそこそこのヒット曲があったのにネェ。更に80年代に入ってからは軽いポップソングでヒットを飛ばしていたのにガンとして来なかったのには何か特別な理由があったのであろうか?コレもいつか森さんからお聞きしたように記憶しているが、ヴァン・モリソンが日本に来ない理由にはビックリしたものだった。あと「来ない」と言えば何と言ってもグレイトフル・デッドか?調べてみると、ベット・ミドラーもニール・ダイアモンドもアレサも来なかったとか…。ちょっとベン・シドランで脱線。ベン・シドランってね~、歌声がチトつらいんだよね~。でも自分のことを「Dr. jazz」とか呼んでるぐらいあってオモシロいジャズ・ビートの曲を作っている。それは「Piano Players」っていう曲で歌詞の内容が古今のジャズ・ピアニストの名前をひたすら連呼するというモノ。こんな感じ…「♪George Shearing/Freddie Redd/Sonny Clark/Bud Powell/Walter Bishop Jr./Walter Davis/Walter Norris/Wynton Kelly/Art Tatum/Phenious Newborn Jr./Thelonious Monk/Jerry Roll Morton/Horace Silver/Horace Parlan/Barry Harris/Red Garland/Herbie Nichols/Harold Mabern/Tommy Flanagan/Duke Ellington/Jay McShann/Count Basie/Fats Waller/Eroll Garner/Kenny Drew/Bobby Timmons/Duke Pearson/Duke Jordan/Hank Jones/Bill Evans/Elmo Hope/Al Haig/Ceder Walton/Roland Hanna/Dodo Marmarosa…」熱心にジャズを聴いている人なら知らない名前はきっとないでしょう。私もコレぐらいは簡単に言える。でもWalter Norrisという人だけ知らなかった。悔しい! 2曲目がジョン・ハイアットの「Have a Little Faith in Me」。この曲はジョー・コッカーやチャカ・カーン、変わったところではビル・フリゼルがカバーをしている。青山さんのドッシリと重い、貫禄のドラミングがこれらのレパートリーにガッチリとマッチするね。実に気持ちいい。 そして広規さんとのコンビネーション!やっぱり日本を代表するリズム・セクションであることは疑いようのない事実だった。ステージではレイド・バックとした曲が続くが決してダラダラすることはない。曲はユッタリでも演奏はどこかピリっとしているのだ。これそ名手の妙技。とにかく聴かせちゃう。 ラスカルズの「Groovin'」。これもピッタリだナァ。KAZさんの歌声が何しろ心地よい。しかも、コチラは本家よりもスローに演奏しちゃう極上のグルーヴ。それでも甘くなりすぎることがまったくない。「♪Groovin'~」何やら100%かけ流しの「音楽の温泉」につかっているようで、会場の雰囲気もリラックス~。全身の関節ひとつひとつがバラバラになっていくようだ~。 ココで森さんコーナー。「Lady Violetta(レディ・ヴィオレッタ)」だ!最上のメンバーで最高の名曲と対峙する…シアワセ~! 別に「英米対抗歌合戦」というワケではないんだけど、さすが森さん、ココで1曲イギリス勢のナンバーを。デイヴ・メイスンの「Feelin' Alright」だ。7thコード2個で作り上げるこのソウルフルな世界!森さんが演るとなおさら深いナ。 歌だけでなくスルメのように噛んで噛んで味わいたくなるKAZさんのギター・ソロ。 森さんのソロ。音数の多さだけがギター・ソロではないことをこの2人が教えてくれる。 それにしても難攻不落!再びリズム・セクションのことね。「アウン」どころでなない完璧な呼吸で音楽の下地を練り上げる!こんなバッキングで歌を歌ったりギター・ソロを演ったりしたら気持ちいいだろうナァ。歌もギターも間違いなく実力よりはるかにうまく聞こえるよ。そんな2人が2012年にリリースしたアルバム『A*I』のライナーノーツと写真を私が担当させて頂いたのことはこの上ない僥倖であった。 泣きのサックスだけでなく鍵盤ハーモニカでも大活躍の中村さん。中村さんはキーボード・プレイヤーでもあるからね。しかし、この鍵盤ハーモニカってのも素朴な音色でいいよね~。 私には大学時代一緒のジャズ・オーケストラで一緒だったジャズ・サキソフォニストのベテランの親友がいるんだけど、いつかその彼に「中村さんのソロってスゴいメロディが出て来るんだよね」と私が言うと「ああ、あの人は天才だから」と言っていた。この時も「スゴいメロディ」を連発していた。 ここでゲストが登場!地元いわきで活躍中のシンガー、菅波ひろみさん。 雰囲気がガラリと変わって大ソウル大会! ステイプル・シンガーズの「Respect Yourself」他を激唱。 ものスゴい声量!そして迫力!さっき「アレサが来日しない」と書いたばかりだが、いわきにいたわ!まさに「レディいわきソウル」。 アンコールはみんなでザ・バンドの名曲中の名曲「The Weight」。 観客も皆さん実に楽しそうだが、演奏しているバンドのメンバーも完全にリラックスした雰囲気で最高に楽しそう!でも、持ち時間の方は大丈夫なのかしらん?「Marshall」といえばいつもは「爆音+ハデな照明のステージ」というイメージ。もちろんそれもいいけれど、こうしたノ~ンビリした音楽にも実にいいモノだ。 アップテンポの曲は一切なし。早くてもミディアム。マーシャルが爆音の環境だけで活躍する楽器ではないことがよ~く示されたと思うし、この素敵な音楽が生み出される瞬間をサポートすることができて大変光栄に思う。 そして、この市をあげての素晴らしい音楽イベントがますます発展するよう願って止まない。 結局、1曲減らしても持ち時間を大幅にオーバーするほどの大熱演となった!電車間に合うかな…これから東京まで帰らなきゃならないんだから!(アリオスのスタッフの方の気転により無事電車に間に合いました。ありがとうございました!)それにしても会場の音響、最高だった!そしてこの時の演奏が『Relaxin' at IWAKI ALIOS』というライブ・アルバムになった。CDのジャケットは今回の『THE FEB』をはじめ一連の広規さんの作品のデザインを手がける「やましたみか」さん。このアルバムでも写真と私が書いたライナーノーツをご採用頂いた。「好きなだけ書いていい」とお許しが出て取り組んだ9,000字ほどの拙文である。この時のステージを思い出しながら健筆を揮った時はとても楽しかった。 さらに!このアルバムのプロモーションでロンドンに行った(?)!オックスフォード・ストリートのHMVの前で…。 ウエストミンスターで…ロンドン・アイをバックに…。この時はスゴイ風でポスターを広げるのにひと苦労だった。タワー・ブリッジでも…。楽しかったナァ。ただでさえ物価が高い上に昨今の円高が重なってしまってイギリスなんてもう行かれないナァ。 上のタワー・ブリッジを渡ってテムズ川南岸にある「バトラーズ・ウォーフ(Butler's Wharf)」でシェ―をキメる広規さん。この頃はロンドンでイヤミが流行っていたからナァ…ウソこけ!コレが2022年4月に発表した広規さんのソロ・アルバム『S'Wonderful』になった?この『ファニー・フェイス』や『アメリカ交響楽』や『巴里のアメリカ人』などの映画でもおなじみのガーシュインの名曲は実はジム・マーシャルの愛唱歌だった。パーティなどで興が乗ってくると頼まれもしないのにこの「S'Wonderful」と同じくガーシュインの「Somebody Loves Me」を必ずセットで歌っていた。今にして思うとジムってジョージ・ガーシュインが好きだったのかな?そして現在、広規さんは自ら率いるKOKI TETRAGONで「シングル・レコードを4作連続でリリースする」という荒行の真っ最中で、その第1弾「よろしくたのむぜ/続・funny trip」を発表したばかり。そのPRビデオも公開された。

K:四人囃子は大作主義だったので、A-B-Cみたいな単純な構成の曲が少ないんですが、珍しく『Lady Violetta』はそのうちのひとつ(笑)…A-Bだけだもんね。でもアドリブはしやすい!(笑)M:ところで、あの曲は「ヴァイオレッタ」ではなくて「ヴィオレッタ」と発音するのが正しいんですね?K:そうです。M:Marshall Blogが責任を持って訂正しておきましょう。K:お願いします!私も最近一生懸命訂正して歩いているんですよ! 一触即発M:話しは戻って『一触即発』。K:ウン、アレは本当に面白いレコーディングだった。その前に『二十の原点』ていうのがあって、バーターだったんだよね。「これをやれば、そっちをやらしてあげる」みたいなね。当時はFM局もあまりなくて…イヤ、FMなんてなかったのかな?AMでしか流れなかった。

KAZさんもMarshall。Vintage Modernシリーズの50W、2x12"コンボ「2266C」。このシリーズも大好きだった。現在はAC/DCのブライアン・ジョンソンが在籍していたことで知られるニューカッスルの名門バンド「Geordie」でギターを弾いている私の親友のスティーヴ・ドーソンの設計。スティーヴはかつてアニマルズのギタリストとして来日したこともあった。KT66を4本搭載した100Wモデルが「2466」、2本搭載した50Wモデルが「2266」。「JTM45のようなビンテージMarshallを今の使い勝手でよみがえらせる」ことを目的に設計されただけに1チャンネル仕様ながら音も操作性もバツグンにヨカッタ。こういう本当に良い音を出すアンプでギターを弾く時代が戻って来てくれることを切に望む。

スイマセン…ついドップリと脱線してしまった。ジェリー・ガルシアが完全にどっかに行っちゃった。こんなのイギリスの興味のない人には退屈極まりないでしょうナァ。ゴメンね。 さ、軌道を元に戻してもうひとつ「カメ」行ってみましょう!1974年リリースのThe Turtlesのベスト・アルバム『Happy Together Again』。これは可愛いジャケットですな。表ジャケはアツアツのカメのカップル…。裏面はこの通り。拡大するとこう。説明は不要ね?何とも細かい描写が愛くるしい!タイトルも『Happy Together Again』だからね。この2匹も久しぶりに会ったのだろうか?イラストを描いたのはカール・ラムゼイという南サンディエゴの画家。「画家」としたのは、この人のポートフォリオを見るとかなりシリアスな油彩ばかりで、プロフィールには「レコード・ジャケットのデザインの仕事もした」ぐらいしか書いていないから。「Honey Hush」がうれしいFoghatの『Energized』や高校の頃に聴いたWest, Brice & Laingの『Live'n'Kickin'』のジャケットをデザインしているようだ。

フランク・ザッパM:またぞろ私的昔話しで…。岡井大二さんからお聞きしたんですが、浅草国際劇場でフランク・ザッパとエレベーターでふたりきりになっちゃって…とてもコワかったって。恐ろしいまでのオーラだったっておっしゃっていました。 K:アイツも?イヤ~、そうですよ。楽屋が隣でね(これだけでもうスゴイ!)、ボクらの演奏が終わって戻って来ると、ちょうどザッパが部屋から出て来たんです。その時、目と目が合ってボクはそのまま石になってしまって…それでボーっとしちゃって彼らの演奏を観ないでそのまま家に帰っちゃったんです。M:エエ~ッ?! ナンで?! ナニも帰ることはないでしょうに!K:イヤー、もうヤラれちゃって!「ウワ~、ホンモノだ!」って思って…だってザッパですよ!M:じゃ、本当に演奏を観ていないんですか?K:本当に観ていない! ベースのロイ・エストラーダといっしょに部屋から出てきたの。ボクはそれで夢遊病者のように家に帰ったんですよ!M:モッタイない!K:モッタイないと言えばモッタイないけど、もうそれで充分だったといえば充分だった。それから何年か経ってLAのあるスタジオで自分のアルバムをレコーディングをしていた時に一番離れた部屋でザッパがレコーディングしていたんですよ。M:エエ?! ナニを録っていたんでしょうかね?K:『Joe's Garage』ですね。その時も本人に会って目が合ったらホテルへ帰っていたかもしれないけど、いつスタジオへくるかわからないって感じだった。M:助かりましたね。K:ウン。ナンカね、『いつ来て、いつ帰ったか』なんて誰も知らない…みたいな感じでしたよ。しかもスタジオに出入り口がやたらいっぱいあってね。<コラム:森さんと大二さんとザッパさん>この記事の推敲をしていて思い出した。それはギターマガジン(リットーミュージック社刊)の2008年4月号に掲載された「フランク・ザッパ特集」。私もMarshallとは関係なく、いちファンとして「おススメアルバム」のページを寄稿させて頂いた。特集の扉に使われた写真のザッパのレコードは私のコレクションからお貸出しした。 特集の中に古今のミュージシャンにお気に入りのアルバムを3つ挙げてもらう企画があって、森さんが登場された。

Fair Warningのギタリスト、ヘルゲ・エンゲルケの訃報を耳にした。死因は大腸の腫瘍を原因とした合併症で、その腫瘍は亡くなるたった2日前に発見されたばかりだったという。享年61歳…って、この人、私より1歳年上なだけだったのか?他人事とは思えん。私よりもっとズットズット年上かと思っていたのだ。…というのは、2010年1月の来日時にMarshallでバンドをサポートしたことがあって、ヘルゲに会って少し話をしたことがあったのだ。場所は今はなき新宿厚生年金大ホール。懐かしいね。厚生年金会館ホールはこのFair Warningの公演の2ヶ月後に営業を完了することに決まっていたため、思い出にホールの写真を何枚か撮っておいたのだった。下もそのウチの1枚。GenesisやVan Halen、Blue Oyster Cultからイングヴェイ、Sonny RollinsにPat Metheny、ジャズからロックまでずいぶん通ったからネェ。ところが、Fair Warningもヘルゲ・エンゲルケもこの時まで全く知らなかった。つまりこの日、生まれて初めてブッツケ本番でFair Warningの音楽を耳にしたというワケ。すごく良くてネ。感動したことを覚えている。2010年というと、もうMarshall Blogを運営していて、当然このコンサートのレポートも掲載した。しかし、見ることができなくなっていたのでヘルゲを偲んで2010年1月27日に掲載した記事をココに復活することにした。例によって文章は大幅に加筆訂正し、写真も新しくプリントして何枚か追加した。天国のヘルゲに捧げる。 △▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△ FAIR WARNING(フェア・ウォーニング)のマーシャル 先日のLOUD PARK09にも来日したフェア・ウォーニングが単独来日した。これがまた実にいいライブでハードロックの素晴らしさを十二分に伝える演奏となった。トミー・ハートヘルゲ・エンゲルケウレ・リトゲンCCベーレンズサポート参加のトーステン・リューダーヴァルト。そして同じくサポート参加のギタリスト、ニクラス・ターマン。 メロディアスなハード・ロックがウリのFair Warning。またコーラスがスゴイ。美しいコーラスの有無は欧米と日本のハード・ロック・バンドを大きく隔てる。どうして向こうの人ってこう歌やコーラスがウマいかネェ。ニクラスは一昨年にウリ・ジョン・ロートと来日した時以来、Marshall Blogへは2度目の登場となる。あの時も素晴らしいプレイで業界では「あの若いのウメェなぁ~!」と話題になった。「カロンの渡し守(The Sails of Charon:これ英語圏では「シャロン」と発音します)」のイントロのソロを軽々と弾いていたからね。ウリの時と同様、今回もJVM410Hを使用。出番前の楽屋でのショット。目がブルー&グレイで、同性の私が見ても美しいと思うわ。こうして見ると、背の高さといいちょっとレイ・デイヴィスに似てる?JVMについて少し話をきいてみた。彼はJVM4すべてのチャンネルを使用しているそうだ。各チャンネルのモードの設定は…①CLEAN/GREEN②CRUNCH/ORANGE③OD1/ORANGE④OD2/GREENという設定。①を除いてかなりGAINが高めだがMASTERはそれほど上げていなかった。内蔵のリバーブも使用している。そしてコレらのチャンネルは全てMIDIで制御している。足元のようす。かなりスッキリ。「シゲ、バッチリだぜ!」一方のヘルゲ。コレも「Sky Guitar」っていうのかな?時折炸裂する超高音によるギター・ソロがとてもスリリングだった。イタズラにその高音域を使うのではなく、ココぞという時に一発。実に音楽的なのだ。アンプ・ヘッドは残念ながらMarshallではなかったが、ヘルゲもキャビネットは1960を2台使用。開演前のヘルゲとの会話の話題は当然Marshall。彼がまたやたらとMarshallに詳しかった!自分が一番気に入っているMarshallは70年代初頭の1959だそうで、その写真を見せてくれた。それを見てビックリ!その1959、何とフロントパネルがなかったのだ!「It looks cool!」と私が言うと大ウケしてくれた。シャレになっているんです。つまり「Cool=カッコいい!」を「Cool=涼しい」に引っ掛けているワケ。そのヘッドにはフロント・パネルが付いていないので、真空管やトランスがむき出しになっているでしょ?風通しが良くて「涼しい~!」ということ。こんなのがオモシロイらしい。とても気さくな方で話をしていて楽しかったな。曲を重ねる毎に演奏に熱が入る! トミーもノリノリで観客をアオる、アオる!メンバー同士のカラミのシーンも随所にちりばめられた。竿チーム、揃い踏み!この人はElectric Sunにも参加していたんだってね。ウレと…CCのコンビネーションも完璧だった。 次から次へと出て来る人気ナンバーに観客は総立ち!最高のロック・ショウを見せてくれた5人!

前回の記事で『いわき街なかコンサート』のレポートを見ることができない旨のことを書いた。ところが!…あったのですよ。2018年4月23日付けの記事で既に復活させていたのです。トホホ、面目ない…失礼しました。しかし、コレも乗りかかった船…このまま引き下がるワケにもいくまい。しからばダマって前の投稿の記事を削除して同じ記事をもう1回シレっと載せちゃおうかと思ったけど、その記事のことを記憶している読者もいらっしゃるかも知れないのでココは正直に白状することにした。すなわち、同じ記事をまた掲載するのも能がないので一部の内容を変更して正式に【Marshall Blog Archive】の1本として再掲することします。 …というようなことを6年前に復活させた時の記事の前書きに書いていやがる…バカが。何たる進歩のなさ!ま、これまでひとりで3,400本以上書いて来ているのでこの程度ならまだマシな方なのかも知らん…ということでこの「福島シリーズ」最後までお付き合いのほどよろしくお願いします。と、言い訳しつつ2011年10月16日へ!★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆バックドロップに浮かぶマーシャル・スクリプト・ロゴ。ココは「いわき芸術交流館アリオス中劇場」。東日本大震災で甚大な被害を被ったいわき市が街を挙げて開催した音楽イベント『いわき街なかコンサート』の総本山的会場だ。そしてこの会場のトリでステージに上がったのはこの一大イベントを盛り上げようと伊藤広規の呼びかけによって集まった5人。KAZ南沢 森園勝敏 中村哲 青山純そして座長、伊藤広規。同じ年の5月、やはり広規さんの呼びかけでチャリティ・ライブを開催したことがあった。下はその時のもよう。この時のギターは松下誠さんだった。今回は森さんがギターで参加してその前回のライブ同様、レイド・バックした大人のアメリカン・ロック・サウンドを堪能させてくれた。 そして、ここアリオスでもマーシャルが大活躍。MarshallのロゴTシャツを身にまとった広規さんのベース・アンプはもちろんMarshall。広規さんが使っているのはMarshallの(今のところ)最後のフル・バルブ・ベースアンプ「VBA400」と同シリーズの8x10"スピーカー・キャビネット「VBC810」。8x10"キャビネットは見れば容易に想像がつくだろうが、ヘッドのVBA400も本当に重かった。その代わり音の良さは天下一品だった。暖かくて、深くて、上品で、そしてもちろん音ヌケが良くて、見た目もバッチリ…。最近こうした機材がスッカリ簡単にそして軽量化してしまったが、やっぱり音はネェ。

スティーブ・ハケット、1978年のソロ第2作『Please Don't Touch』。マザーグースの挿絵に出来そうな薄気味悪いイラストはキム・プアというブラジル出身の女性イラストレーターの作品。2、3の例外はあれど、ハケットはソロ・アルバム第1作の『Voyage of the Acolyte』からジャケットはずっとキム・プアのイラストをジャケット・デザインに依頼しているようだ。10年前に書いた記事を読んだところ、「超久しぶりにレコード棚から引っ張り出して聴いてみたら実によい」とあった。それからこのアルバムのことはスッカリ忘れていた。それで、先日ギタリストの三宅庸介さんと話をしていて、ヒョンなことから話題がこのアルバムになった。そこで超久しぶりにレコード棚から引っ張り出して聴いてみたら実によい!…って、何回も!このアルバムに対して失礼だろ!でも、ホントにいいのよ。曲のクォリティも高いし、参加メンバーがスゴイ。何せザッパ一家からベースのトム・ファウラーにドラムスのチェスター・トンプソン。ナゼかリッチー・ヘイヴンス。そしてKansasのスティーブ・ウォルシュ。豪華といえば豪華。メチャクチャといえばメチャクチャ。スティーブの狙いは「黒人音楽と白人音楽、イギリスの音楽とアメリカの音楽を混ぜた音楽を作りたかった」のだそうだ。ん~、混ざってるかどうかはわからないけど、ジャケット・デザインも含めてとにかく良質でゴージャスなポップ・アルバムに仕上がっていると思う。この人、とてもおとなしそうなイメージで、実際に会って話をしても(私は2回ほどお会いしたことがあるのだ)、もう紳士ムードに満ち溢れている。ところが、その印象とは裏腹にチャレンジ精神が旺盛で結構実験好きなのではなかろうか?Van Halenよりゼンゼン前にあの手のタッピングをやっていたしね。それと、ブルース・ハーモニカがヤケクソに上手いんだよ。今、またこのアルバムを聴きながらこの文章を書いているんだけど、やっぱりいいわ。 コレは特にジャケットがコミックなわけでも、デザインがおもしろいワケでもない。この「NATIONAL LAMPOON」というのは1970年から1998年まで刊行されていたユーモア雑誌のこと…つまり、ホンモノのコミック。ジャケットのデザインはその雑誌が並んでいるところ。出版元はマサチューセッツにある有名なハーバード大学の在学生たちだった。「lampoon」というのは「風刺」という意味。写真のアルバム『Goodbye Pop 1952 - 1976』は雑誌から派生したパロディ曲集のアルバム。コレがですね、なかなかバカにできない内容で、コ・プロデューサーがポール・シェイファー。この人はデヴィッド・レターマンの「Late Show」の音楽監督で、番組の中でキーボードを弾いているあのスキンヘッドの人。ドラムスにはラス・カンケルのクレジットがあるし、1曲目のサックス・ソロがカッコいいと思ったらマイケル・ブレッカーでやがんの!でも一番驚いたのは、クリストファー・ゲストが複数の曲でベースを弾いている!この人誰だか知ってる?そう!『Spinal Tap』のナイジェル・タフネルね。West, Bruce & Laing!なつかしいナァ。今、この3人のフルネームを言える若い人がいるだろうか?さて、この3人のフルネームはLeslie West、Jack Bruce、Corky Laingだね。前と後ろの2人が元Mountain、真ん中が元Creamというスーパートリオだ。スーパー・グループの宿命なのか、このトリオも1972~1974年と短命だった。高校の頃『Live 'n' Kickin'』というライブ・アルバムをよく聴いたっけ。このアルバムは1973年、2枚目の『Whatever Turn You On』。「何があなたを魅せようとも」みたいな意味かな?3人のメンバーが夢中になっているモノが描かれている。レスリー・ウエストはハンバーガー、つまり食べ物。ジャック・ブルースは音楽と楽器、そしてコーキー・レイングはシモ。ちなみのこのトリオ、2009年に「Bruce」のところをジャックの息子のマルコムが埋めてWest, Bruce Jr. and Raingとして再結成している。このジャケットのイラストはジョー・ペタグノ。ペタグノは数えきれないぐらいのロックのレコード・ジャケットのアートワークに携わっている。1972年にアメリカを離れて、イギリスに渡りヒプノシスと仕事をした。下のNazarethの『Rampant』はペタグノのイラストを使ってヒプノシスがデザインを施している。このアルバム、かつて『競獅子(きおいじし)』とかいう歌舞伎の演目みたいな邦題が付いていた。「Rampant Red Lion」というスコットランドの家系の紋章から来ているらしい。Nazarethはスコットランドのバンドだからね。また、Captain Beyondの『Sufficirently Breathless』もそう。ジャケットのクレジットを確認すると、上に出て来たカール・ラムゼイとの共同作業のようだ。どちらがナニを担当しているのかまではわからない。

まずはGreatful Dead。相当昔の話…中学3年ぐらいかな?フィルム・コンサートで「One More Saturday Night」を観た。「オワッ!カッコいい!」と思って、すぐにその曲が収録されている『Europe '72』を買った。LP3枚組ですぜ。当時は(今でも)大変な出費でしたよ。そういえばコレもマンガのジャケットだったナ。こういうヤツ。 結果!聴いたのは「One More Saturday Night」だけだった…3枚組なのに!当時Spotify音楽配信があればあんな散財もしないで済んだのによ…。他の曲はサッパリ受け付けなかった。なんか「ダラ~っとしてるナァ」というのだけはわかった。しばらくしてあのドクロのデザインに惹かれて『Steal Your Face』を買った。だって問答無用でカッコいいじゃん?あんなデザインだからサ、もしかしたらカッコいいハード・ロックでもやってないかな?って思ったワケ。 結果!ほとんど聴かなかったね。やっぱいダラ~っとしてて。それがデッドの味であり、楽しみだったんだろうけど、中学生だった当時はそんなことまったくわからなかった。またしばらくして…今度は『Live/Dead』の「Dark Star」のギター・ソロがスゴイ!って言うじゃない?買って聴いてみた。 結果!どこをどう楽しめばいいのかがわからない。ギター・ソロがスゴイって言うけど、ヘタするとジェリー・ガルシアよりフィル・レッシュのベースの方に耳が行っちゃったりして…。バラカンさんがあれほど絶賛されているのがサッパリ理解できない。もっともバラカンさんの本を読むと好みが真っ向から対立するのでそれもムリはないか…。デッドのライブは長いことで有名だよね。かつてボブ・ウィアとフィル・レッシュの楽器の面倒をみていた仲のよいアメリカ人の友達がライブに誘われるのはかなりの恐怖だとか言っていた。誘われたら行かないワケにはいかないでしょ?開演前に楽屋に顔を出して「来たよ~!がんばってね~!」と挨拶して、会場を離れまずは映画館へ…。念のために別の映画館でもう1本観て時間を潰しておく。その頃にはメッキリとハラも減ってくるので、レストランへ食事に行く。ま、ワインの2~3本も空けて、「そろそろ戻るか…コンサートが終わっちゃうとヤバイからな」…とかつぶやきながらライブ会場へ戻ってズルッ!「ドワ~!まだライブの中盤やんけ~!」…というのはさすがに大ゲサに決まっているが、本当にこんなノリだったらしい。私にはムリです。 でもね、ウチのCD棚に目をやると、ファースト・アルバムの『The greatful Dead』から、『Anthem of the Sun』、『Aoxomoxoa』、『Workingman's Dead』、『American Beauty』、『Skull and Roses』、『Europe '72』、『Blues for Allah』、『Steal Your Face』、『Terrapin Station』までと、少し飛んで『In the Dark』…と、結構持ってんのよ、デッド。どうなってんだろうね?買った時に1回しか聴いてないんだよ。考えてみるにデッドもジャケットのほとんどがイラストだ。しかも、それぞれどれも趣味がいい。で、今回のMJGで展示されていたのは1977年の『Terrapin Station』。デッドのライブも含めた1977年の14枚目のアルバムで、アメリカではゴールド・ディスクを獲得している。ジャケットはコミカルに踊るカメが描かれており、今回のMJGのテーマにピッタリだ。中身はというと、レゲエで始まるA面はまぁ、こんなものでしょ。ところが!B面を占める16分22秒のタイトル・チューン…ナンだコレはッ!?もうヤケクソにカッコいい!オーケストラや合唱隊の使い方が規格外に効果的で素晴らしい。7/4の変拍子もバッチリで、これなら十分「プログレッシブ・ロック・バンド」として通用するぞ!…という感じでしょうか。ところで「カメ」というとまず思い浮かべる英単語は何か?「タートル(turtle)」?「トータス(tortoise)」?「テラピン(terrapin)」? 「タートル」はカメを指すときのオールマイティな呼び方。「トータス」は陸に住むカメ。そして「テラピン」はアメリカの沼に住む水陸両棲のカメを指すそうです。下の左はテラピンちゃん。右は今問題になっているワニガメ…ブッサイクだナァ。カメだって第一印象が大切だな。しかも、テラピンは食用なんだって。「ゲゲ!」って思ったけど、考えてみれば日本人だってスッポン食べるもんね。

一方、こちらはデッドの総帥ジェリー・ガルシア、1982年の4枚目のソロ・アルバム『Run for the Roses』。「薔薇に向かって走れ」…なんてカッコいい!内容は、私みたいなデッドの門外漢が聴くと、「一体本体と何が違うんだろう?」と思ってしまうが、「ガルシアが歌う」というところが喜びなのか?「I Saw Her Standing There」や「Knockin' on Heaven's Door」をレゲエで演ったりもしている。要するにジェリー・ガルシアがGrateful Deadから離れて自由に好きなことをやったアルバム…ということか。そもそも、それがソロ・アルバムを制作する目的だもんね。ジャケットがいい…競馬ならぬ競竜?ティラノザウルスがトラ模様になっちゃってる。イラストはスペインのデザイナー、ヴィクター・モスコソ。モスコーソって言うのかな?サイケデリック時代にソラリゼーションを効果的に使ったポスターをたくさん作ったことで知られているらしい。レコード・ジャケットではSteve Miller Bandの『Children of the Future』やハービー・ハンコックの『Head Hunters』などを手掛けた。

過日Marshall Blogで3本立てでレポートした通り、去る8月29日のコンサートでSHOW-YAは35周年イヤーを締めくくった。その記事の巻末に、2011年1月29日に初めて撮影したSHOW-YAのライブの写真を掲載させて頂いた。そして、今年はその時からちょうど10年…げに時の流れは早いものである。ところで、Marshall Blogは2008年4月21日にスタートしているので(第1日目はナント9本立てだった!)、その時の様子も当然レポートされていたのだが、私が転職したためにそのブログ自体が消滅し、当時の記事がすべて見れなくなってしまった。でも大丈夫…消滅した約900本全ての記事と写真はチャンと保存されているから。昔の記事を見ているとホントに驚くよ。「ああ、そういえばこういうバンドがいたナァ!」とか「この人のライブはよく取材したナァ!」いう記事が次から次へと出て来る。バンドが解散したり、ひとたび活動を休止したりすると、この業界ではアッという間に存在自体忘れ去られてしまうことを思い知る。その「生き馬の目を抜く」ような世界で35年もの間、第一線でバリバリ活躍して来たSHOW-YAはやっぱりスゴイ!そして、10年もの長い間、ライブの写真を撮らせて頂いている私はそれをとても誇りに思っている。 さて、その見れなくなってしまった昔のMarshall Blogの記事の中に、どうしても公に残しておきたい思い出深い2011年のSHOW-YAの記事がありましてね。今日は「SHOW-YA & ME 10th Anniversary」として、その時の記事を新しく作り直して再掲させて頂きたいと思う。もうね、昔に書いた文章はダメなのよ~…ヘタクソで我ながら読んでいて恥ずかしくなる。よくミュージシャンが昔の音源に照れまくっちゃうのを見かけるが、あの気持ちがよくわかります。その「残しておきたい記事」というのは、2011年7月17日に富士スピードウェイでSHOW-YAが演奏した時のレポートなのだ。それでは10年前に"Let's do the time warp!"(←『Rocky Horror Show』より)早朝、事務所の皆さんと待ち合わせをして、mittanとさとみさんの家に迎えに行き、御殿場へ向かった。この日、さかのぼって調べてみると3連休の真ん中だったのね?東名高速は大渋滞。とにかく最初っから最後までノロノロだった。車中mittanが、景色が良い所に差し掛かると突然カバンからカメラを取り出してサッと写真を撮ったり、「渋滞どうなってんだ?」ということになれば、今度はタブレット端末を取り出して即座に渋滞情報をチェックしたりと、「女性なのに何てメカ好きな人なんだろう!」と感動したのを覚えている。

リバプール出身のバンド、Nasty Popの1975年のファースト・アルバム。イイねェ、妖しげなイラスト。コレはどういうストーリーなんだろう?カワイコちゃんが腰かけているベッドで横になっているのは5体の宇宙人?バンドのメンバーということなのかな?そして、この女の子はコールガール?…ナニしろ「nasty」だから。ベッドの下にはワニが口を開けていて、枕もとのラジオが鳴り響く。その横には『Deaf's Cool(deafは耳が不自由な人のこと)』というレコード盤と5つあるヘッドホンのウチひとつだけが無造作にサイドボードの上に置かれている。イスの上には焼きトマトにウインナに目玉焼きのイングリッシュ・ブレックファスト。床にはネックの折れたギターとケースに入ったビール、それに回転式拳銃が落ちている。奥の壁には『Sgt. Pepper's~』の内ジャケットのビートルズを連想させるような絵がかかっている。ハハ~ン、これはビートルズの『Revolver』を暗喩しているのか…。こういうグチャグチャっとしたジャケット・デザインはいいね。 イギリスの関連ウェブサイトでこのバンドを説明しているページを見ると、Stackridge、Pilot、Steely Dan、10cc等の名前が引き合いに出されている。アルバムを聴いてみると…コレがいいのよ!どういう風にいいのか?と訊かれれば、引き合いに出されているバンドの要素が入り混じった感じ…と言っておけば間違いないだろう。コレはアナログで欲しいな。ジャケット・デザインを担当したのはリチャード・エックフォード(Richard Eckford)。この人はHumble Pieの『Smokin'』のジャケット・デザインをデザインしている。ハイ、展示棚が下に移って§2-b。悪いね、長くなっちゃって…書いている方は最高に楽しいわい。

さて、このアルバム。「Run For The Roses」というのは「ケンタッキー・ダービー」のことを指すそうだ。アメリカの競馬のクラシック三冠(Triple Crown of Thoroughbred Racing)の一角で歴史も人気も高いレースだそう。優勝した馬には真っ赤なバラのレイが掛けられることから「The Run For The Roses」とアダ名されることになった。私は全く賭け事をしないので実際の競馬については何の知識も持ち合わせていないが、競馬もイギリスが発祥であることぐらいは知っている。何しろ「ダービー(Derby)」というのはイングランド中部の地名なんだからして…でも、13世紀に競馬が初めて登場したのはダービーではなくてチェスターだったのです。日本では「競馬=ダービー」という感じで使われているこの言葉はヘンリー7世(あのヘンリー八世のお父さん)が1485年に創設した「伯爵」号。競馬は英語ではそのまま「Horse race」という。で、そのダービー伯の第12代目とバンベリー準伯爵という人が発案して1780年に始まったのが「ダービーステークス(Derby Stakes)」という馬のレース。ダービーさんは当時のジョッキークラブの会長だったバンベリーさんの名前を付ける提案をしたが、地方競馬にすぎないレースに自分の名前を付けられるのをバンベリーさんがイヤがった。そんじゃ「Heads or tailes?」ということでコイントスで決めようということになり、「ダービー」の名が冠されることになった。この場合、ダービーさんは勝ちなのか負けなのかわからんな。重要なことをコイントスで決めるなんてジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのドラムスみたいですな…このことはココに詳しく書いておいた➡【イギリス-ロック名所めぐり】vol. 61 ~ジミ・ヘンドリックスのロンドン <vol.4>それで、このダービー・ステークスはロンドンのエプソム競馬場(Epsom Downs Racecourse)というところで開催されるというのだから、地名のダービーはほとんど関係ないんよ。下がそのエプソム競馬場。周囲の景色がキレイだね~。大井競馬場とは大分違うな。でもアソコの近くには「鈴ヶ森刑場跡」っていう史跡があって…あ、危ない、危ない。コレをやると話が終わらなくなっちゃうのでまた今度。さて、サッカーやら、テニスやら、ゴルフやら、ラグビーやら、イギリスは数々のスポーツ競技の発祥の地とされているけど、コレはイギリス人が古来スポーツ好きだからというワケではなく、ご存知の通り、イギリスは「世界一ズル賢い国」でその悪知恵を駆使して世界を征服したためにコレらのスポーツが各地で普及しただけの話。レガッタとか、ポロとか、野球の祖先のクリケットもイギリスだ。でもコレだけじゃなくて、スヌーカー(ビリヤードの兄貴みたいなヤツ)とか、ダーツとかのインドア競技もとても盛んで、その季節になると選手権をテレビで延々と放送してる。そして競馬。競馬はスポーツじゃないか?…でも、『マイ・フェア・レディ』に出て来ることで知られる「ロイヤル・アスコット」なんかはテニスのウィンブルドン、ボートのヘンリー・ロイヤル・レガッタ、ゴルフの全英オープンに肩を並べる夏の人気スポーツ・イベントの一角なのだ。開催は6月の末。エリザベス女王が出席して自ら優勝関係者を表彰するこのレースに、毎回女王はウィンザー城から馬車でお見えになるという。何てラブリーなんでしょう!下は6月の上旬ぐらいに地下鉄のコンコースやエレベーターの壁に張り出される「ロイヤル・アスコット」の告知ポスター。「Like Nowhere Else」…他の場所とは違う。まるでThe Kinksの「I'm not like anybody else」じゃあ~りませんか!

生まれて初めて訪れた「いわき」。我が家は残念ながら縁がないため福島は全くの不案内。せいぜい保科正之と松平容保、会津藩と斗南藩に関する各種の本を読むぐらい。だからテレビで「浜通りで地震」というニュース速報が流れるたびに「浜通り」とは福島駅前辺りの通りの名前だと思っていた。世間の皆さんには釈迦に説法であろうが、「浜通り」というのは福島県東部の太平洋沿岸の地域の名前なのね。通りの名前ではなかった。福島県の地域はタテに割って東から「浜通り」、「中通り」、そして「会津」となる…なんて知ってた?というのは、明治9年まではそれぞれが別の県として存在していたことから。そして「浜通り」地域で最も大きな都市が「いわき市」で、その玄関が下の「いわき駅」。この駅はかつて「平駅」という名称だった。上野駅の低いホームによく「平行き」の電車が止まっていたのを覚えているが、その駅名は1994年に改名されたそうだ。「いわき市」も元はといえば明治12年にスタートした「平市」で、合併に合併を重ね1966年に「いわき市」となり、「平」はひとつの字名となった。この「平」の名前は浜通りの南部地方を納めていた「磐城平藩(6.7万石)」を引き継いだもの。磐城平藩は戊辰の際、平将門の末裔である相馬家が統治する浜通り北部の中村藩と共に「奥羽越列藩同盟」に参加して佐幕派を貫いた。エライ!江戸っ子の私としては佐幕派大好きよ。さて、この磐城平藩の5代目の当主が有名な安藤信正。1858年の「桜田門外の変」で井伊直弼が暗殺されると、久世広周を老中に任じ2人で幕政を取り仕切った優秀な人。何しろ公武合体策のひとつである和宮の徳川家茂への降嫁は信正のアイデアだったという。1862年にはその和宮降嫁問題によって水戸藩士が反幕感情を抱いて信正を襲撃。それが「坂下門外の変」。信正は一命をとりとめたものの重症を負ってしまったが、事件の直後に包帯グルグル巻きの姿でイギリス公使のオールコックと会見。その信正の根性にオールコックはビックリ仰天したという。新渡戸稲造の「武士道」じゃないけど、会津の松平容保、米沢の上杉鷹山等、東北の佐幕派には立派な人が多かったんよ。「ならぬものはならん」のよ。 ちなみに20世紀後半の高度経済成長期に入ると浜通り地区は産業の転換を迫られ、「炭鉱&木材地帯」から「電源地帯」へと変貌し、原子力発電所や火力発電所が次々に建設された。そうした炭鉱が閉鎖される背景で導入された地域振興策が「常磐ハワイアンセンター(現在のスパリゾート・ハワイアンズ)」なのだそうだ。昔から「福島にハワイ」を不思議に思っていたんだけど…なるほどそういうことだったのか。福島県いわき市も東日本大震災で甚大な被害を受けた地区のひとつ。街の復興が進む中、市民のポジティブな気持ちを具現するかのように『いわき街なかコンサート』が開催された。市民の皆さんにあっては、楽器を手にする気も起きず、大好きな音楽を聴いても心が動かない過酷な日々が続いた時期もあったという。しかし、このコンサートの開催が発表されたのが震災から3ケ月が経った頃だったという…つまり6月。6月といえば東京のライブ・ハウスではまだ自粛ムードが強く、キャンセルとなった公演も散見された時分だ。災害を被った地元の人がコンサートを企画している頃、東京ではコンサート自粛…何ともおかしな話しではなかろうか?なんてことより、いわきの皆さんが「音楽の力」を信じて企画を推進した精神力に脱帽せざるを得ない。結果、地元いわき市の方々だけではなく、東京、千葉、茨城、神奈川、静岡からの参加者もありまさに街全体がライブ・ステージと化した音楽の祭典となった。いわき駅周辺に大小10ヶ所以上のライブ・スペースが設けられ、総勢200を超すプロ・アマのバンドやパフォーマーが出演する。そして、多くの会場でMarshallが一生懸命働いていた。この駅前の会場にも…しかもJMDのコンボ!うれしかったネェ。銀行の駐車場でも…GSバンドにもおなじみマーシャル・ロゴが! とにかくそこら中で音楽!イトーヨーカドーの駐車場もこの通り。出演者はロック・バンドばかりではなく、ギターとボーカルのジャズ・デュオや…小学生によるキーボードのアンサンブル…さらにダンス・パフォーマンス…とバラエティに富んでいた。露店もいろいろ。屋外でのライブだけではなく、市内のライブハウスも解放される。コチラのライブ・ハウスも満員だった。 そして、このお祭りの総本山が「いわき芸術交流館アリオス」。駅から徒歩で15分ぐらいのロケーション。ココのステージでもプロ&アマによる数々のパフォーマンスが繰り広げられた。音楽の種類もバラエティに富んだもので、下は神奈川から駆けつけてくれたファンク・バンド。Tower of Powerばりのゴキゲンな演奏だった。ところでこの日の朝、いわき駅を降りたところでギタリストの谷川史郎さんにバッタリ出くわしてビックリ!「アレ、史郎さんどうしたんですか?」「どうした?って出るんだよ~」…と私のアホな質問にやさしく答えてくれた史郎さん。東京にいても全然行き会わないのにこんな遠くでバッタリだなんて!さっそく取材のお願いをしたことは言うまでもない。史郎さんが登場したのはもちろん「アリオス」のステージ。谷川史郎TATSU崎山 Boss木内後藤直人 史郎さんは根っからのマーシャリスト。 2000年に開催した『マーシャル祭り』というイベントで司会を務めて頂いたこともあった。この時はAVTシリーズの発表会を兼ねていて、ジム・マーシャルも出席してくれた。あの頃はジムもまだピンピンしていたナァ。上の写真で史郎さんの後ろに見えているのはMarshall初のデジタル回路搭載のモデル「JMD:1」シリーズの100W、2x12"コンボ「JMD102」。このシリーズ好きだったナァ。今でもウチのMarshall Museumで50Wコンボの「JMD501」を1台大事に保管している。で、史郎さんが実際に鳴らしたのはその後ろに置いてあるJVMシリーズのコンボ「JVM210C」。史郎さんのトレードマークである「Marshall+レスポール」サウンドを炸裂させた。

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